三角比の拡張

 一般的な教科書では三角比の拡張というタイトルで鈍角 [tex:{\theta}] に対する$\sin\theta,\cos\theta,\tan\theta$を取り扱います。

 

 これまで学習した鋭角の場合と関連づけて考えることで、スムーズに理解が進むことでしょう。

 

 その際に、中心が$xy$直交座標の半径1である単位円を用います。

 

 $\sin \theta,\cos \theta$の定義に従うと、斜辺が1であるときの直角三角形の高さが$\sin \theta$、底辺が$\cos theta$となります。

 

 

 これを単位円に当てはめて考えると、円周上の点の座標を$\sin \theta \cos \theta$で表すことができます。

 

 なぜなら、円周上の$x$座標は三角形の底辺で$y$座標は三角形の高さだからです。

2変数関数の連続性

 2変数関数のある点における連続性について考えて見ましょう。

 

 もし仮に$\displaystyle \lim_{x,y\to 0}f(x,y)$を求める際に、単純に$xとy$をそれぞれ0に近づけて連続性を調べたとしましょう。

 

 その方法では、2方向からの連続性を求めたことに過ぎないのです。

 

 従って、$y=mx$としてxを0に近づけるか、$x=r\sin \theta, y=r\cos \theta$としてrを0に近づけることで連続性を検討します。

 

 もし仮に、$mや\theta$が含まれなければ、その点における$z$座標は$mや\theta$に依存することなく一定となります。

 

 そうでなければ、$z$の値は$mや\theta$に応じて変化するため、一点には定まらず、不連続となります。

ロピタルの定理

 ロピタルの定理は分数関数の極限値を求める際に適用される非常に便利な定理です。

 

 一般的に、不定形となる関数に対しては変形を繰り返すことで、不定形を回避します。

 

 一般的な変形では対応できない場合、ロピタルの定理を用います。

 

 分子と分母をそれぞれ、微分した状態で極限値を求めます。

 

 もしも、再び不定形となる場合は、さらに分子と分母をそれぞれ微分します。

 

 このようにロピタルの定理は何度でも適用することができます。

 

 ただし、$0\times \infty$のような不定形は$\dfrac{0}{0}$または$\dfrac{\infty}{\infty}$として分数関数の形に変形します。

重積分の変数変換

 みなさんは重積分における変数変換をただ式の形がそれっぽいからという理由だけで行ってはいないでしょうか。

 

 実は変数変換を行うかどうかの必要性は、積分領域の形状によります。

 

 つまり、積分領域を直交座標を用いて積分しようとすると、式が複雑になってしまう場合があります。

 

 例えば、直交座標に対して平行もしくは垂直な長方形を積分する場合は、合理的に計算を進めることができますが、長方形が軸に対して斜めに位置している場合、積分領域を分割する必要があります。

 

 つまり、直交座標は軸に対して平行・垂直な短冊の集合によって立体の体積を求めるため、斜めに置かれている積分領域に用いることに対して有用ではないのです。

曲線の長さ

 積分の有用性の一つに曲線の長さを求めることができる点が挙げられます。

 

 多くの場合、積分は曲線や直線によって囲まれた平面の面積や、面によって囲まれた立体の体積を求める際に用いられます。

 

 積分を使った曲線の長さの求め方のポイントは、微小な直角三角形の斜辺に着目することです。

 

 直角三角形の底辺を$dx$、高さを$dy$とすると斜辺は$\sqrt{(dx)^2+(dy)^2}$となります。

 

 微小なこれらの要素を積分によって足し合わせることによって曲線の長さを求めます。

$\sinh \theta,\cosh \theta,\tanh \theta$の加法定理

 $sin (\alpha \pm \beta)=\sin \alpha \cos \beta \pm \cos \alpha \sin \beta$であるのに対して、$sinh (\alpha \pm \beta)=\sinh \alpha \cosh \beta \mp \cosh \alpha \sinh \beta$が成立します。

 

 同様に$cos (\alpha \pm \beta)=\cos \alpha \cos \beta \mp \sin \alpha \sin \beta$であるのに対して、$cosh (\alpha \pm \beta)=\cosh \alpha \cosh \beta \mp \sinh \alpha \sinh \beta$が成立します。

 

 さらに、$\tan(\alpha \pm \beta)=$

$\sinh \theta,\cosh \theta,\tanh \theta$

$y=\sinh x$を見ると、三角関数と関連した関数のように感じる人もおられるかと思いますが、実はそんなことはありません。

 

 $\sinh x=\dfrac{e^x-e^{-1}}{2}$、$\cosh x=\dfrac{e^x+e^{-1}}{2}$、さらに$\tanh \theta=\dfrac{e^x+e^{-1}}{e^x-e^{-1}}$となります。

 

 $\tan \theta=\dfrac{\sin \theta}{\cos \theta}$と同様、$=\tanh \theta=\dfrac{\sinh \theta}{\cosh \theta}$も成立します。