線形代数とは

行列とは一つ一つの数を扱うのではなく、幾つかの数をまとめて扱う便利な道具です。

 

 みなさんが今まで扱って来た連立方程式も行列を用いることで簡単に解くことができます。例えば3元1次連立方程式を解くことの大変さはみなさん、よくご存知だと思います。ましてや、4元1次連立方程式となるとその煩雑さは容易に想像できるかと思います。このような問題も即座に解決するための道具として行列はしばしば用いられます。

 

 行列は他にも重要な側面があります。それは線形代数を用いることで関数を抽象化して1つの集合として捉えることができるという点です。そのような概念を線形写像・線形変換・直交変換と呼ばれています。これらは抽象的な概念であるがゆえに、しばしば初学者からは敬遠されていますが、一度概念を理解することができれば、その魅力に引かれることと思います。数学の各分野に共通な考え方をひとまとめにして一つの概念に統一しようとする最初の段階がこの分野の特徴です。

 

 線形代数は前半の具体的な計算と後半の抽象的な概念の二つに大きく分けられます。この様に意識しながら学習することができれば、線形代数に対する見方もきっと変わってくることと思います。