学習性無力感

私たち指導者は現時点で学習者がもつ知識や能力から適切な分野と適切な難易度の課題を選択します。


 学習者は解決不可能な問題を与えられ続けることで不安が高まり、しまいには普段であれば解決できるような問題ですら解こうとしなくなることがあります。この現象を学習性無力感と呼びます。学習性無力感は困難な問題に対してだけでなく、容易な問題に対しても起きるとされています。「勉強しても問題が解けないから勉強しても無駄だ」「勉強しなくても問題が解けるから勉強する必要が無い」などという感覚をもつことで学習意欲が喪失することがあります。これらの点を考慮すると、課題の結果が自分の努力によるものだと実感したときにその努力に価値を見出すと考えられます。そのため学習者に対して課す課題の質には細心の注意を払う必要があると思います。


 学校のように不特定多数の学習者を対象としている環境では自身のレベルに合わない課題が課されることがあります。その際に、学習者自身も自分のレベルを客観的に評価し「今はこの問題は解けなくてもいいんだ。」などと、時には割り切ることで自分の心をコントロールすることも必要だと思います。